多くの営業マンは数字で評価されます…これは今の社会でも変わらないと思います。
私の会社も営業ノルマはないとはいえ、評価されるのは営業の数字になります。
どんなに運に恵まれないと嘆いても、目標の数値がクリアできなければ、評価は極めて低くなってしまいます。
とはいえ、新入社員の方や営業が初めての方は、営業のことが右も左も分からないと思います。
もちろん、「天性の営業センス」があれば問題はありませんが、そんな方は数えるほどしかいません。
一人前の営業マンになるには、営業マンとして最低限の基本を身に付けることが重要になります。
そこで今回は、営業マンの私が意識している「営業の基本」5選を紹介していきたいと思います。
好感を持たれる営業マンになれ!
「あの人は評判がいいとか悪いとか…」営業マンは様々な角度から評価されますが、人の評価の大部分は好き嫌いかで決まってしまいます。
いくら能力が高くても、お客様に好感をもたれなければ、スタート地点にすら立たせてもらえません。
「感覚的に合わない」「なんとなく虫が好かない」というのも、何かしら相手側に嫌な感情を与えているからです。
このような営業マンは、自分では気づいていないが、相手が反発するようなことを平気でやっていることがあるのです。
誰かが指摘してくれればいいのですが、下手なことを言って余計な反発を招きたくないから、誰も指摘してはくれないことが多いです。こうなってしまうと、取り返しのつかない事になってしまいます。
まず営業マンは、お客(顧客)から好感を持たれることが一番重要になります。
「あの営業マンはなかなかいい人だ!」と思ってもらわなくては、次のステップに進むことができません。
□人の話を聞かないで一方的に喋る
□態度が大きい □歯の浮くようなお世辞を言う □トゲのある話し方をする □愚痴や批判が多い □ケンカ腰になりやすい □不用意にニヤニヤする
これらの項目は、嫌われる営業マンの典型的なパターンになります。
中には「こんなことやってるわけないじゃん…」と思うかもしれませんが、このことに気づかない人が非常に多いのです。
だから、もしそういう指摘をしてくれた人がいたのなら、その人に感謝をしましょう。
そういう素直さがないと、気持ちに余裕が生まれません。
営業マンは形が重要!
人間は相手を一目見ただけ、瞬時にその人のすべてを判断してしまいます。
人は見かけではわからないものですが、残念ながら、見た目の第一印象は相手に強烈な先入観を植え付けてしまいます。
「着ているもののセンスが悪い、髪の手入れができていない、爪が汚れている、ネクタイが曲がっている、名札が曲がっている、靴が汚い…」など、あらゆる方面からチェックされています。

悪印象を持たれれば、拒否反応が起きてしまいます。そうすると、相手にまともに話を聞いてもらえません。
「営業マンは出かける前に鏡を見よ!」という言葉があります。第一印象の重要さを考えれば、もっともな事ですよね!
服装が重要な理由はもう一つあります。それは、自分自身の気持ちの問題になります。
服装に気を配れないときは、気持ちもすさんでいることが多いです。
そのような精神状態で営業して案件は取れるでしょうか?
服装を意識するだけでも、気持ちはずいぶんと前向きになります。
だからこそ営業マンは、服装や第一印象には必ず気を配るようにしましょう。
「聞き上手」な営業マンは売れる!
口八丁手八丁という営業マンは、それなりの成果を上げるが、トップ営業マンは少ないです。
できる営業マンは、間違いなく聞き上手です。まず相手の話を聞くことから始めるのが、セールスの基本です。
聞くことで相手の気分をよくする
自分自身のことを振り返ってみてもらえばわかると思いますが、人の話をずっと聞き続けるのは意外と疲れませんか?
一方、自分がどんどんしゃべったときは気分がいいと思います。ですがそのとき、相手は間違いなく疲れています。
うんうんと頷きながら聞いているように見えても、実際は聞いていないということはよくあります。
まず、相手に思う存分話してもらうのがコツになります。
相手にしゃべらすことで、自分との抵抗感を取り除くことも出来ます。
最初は抵抗感があった相手も、営業マンが一生懸命聞いてくれると、自然と抵抗感がなくなっていきます。
聞くことで相手のホンネがわかる
最初は建て前ばかりしゃべっていても、次第にホンネがちらりと出てくるのが人の常です。
お相手のホンネを知らずして営業は成功しません。
営業マンには、人のホンネを探りながら、自分の薦めたいモノとどう結びつけ、魅力的に見せるかという能力が必要になります。
しかも、それらを短時間に判断して組み立てなければいけません。
人のホンネを知ることは非常に難しいです。
ましてや、こちらがしゃべってばかりでは、ホンネを聞き出すことはできません。
だからこそ、お相手のホンネを知るためにも「聞くこと」が重要なのです。
時間にシビアな営業マンになる!
営業に限らず、仕事をしていくうえでは、時間に関しての意識をしっかりしておく必要があります。
ビジネスは時間との勝負です。
自分がかけた時間に見合うだけの数字を出さなけらば、ビジネスパーソン失格になってしまいます。
とくに、営業の世界では、「いくらの時間とコストをかけてどれだけ稼いだか」が問われます。
なぜなら、それが利益を大きく左右するからです。
契約できても、時間がかかりすぎると、コスト面から見ても明らかにマイナスということも多いです。

時間は待ってくれません。あらかじめ計画を立て、それにそって行動することが重要になります。
いくら多くの営業をしたほうがいいとはいえ、無計画のままで営業に出ても、結果的には非効率な訪問スケジュールになってしまいます。
時間管理は、大枠を決めて細部を詰めるのがベストの方法になります。
①まず一か月単位で大枠を決める
②そのうえで週単位の訪問スケジュールを立てる
計画を立てたら、それにそって着実にこなし、そしてスケジュールに問題がなかったかどうかを検討しましょう。
営業でのタブーを知る
お客様の機密は漏らさない
「口は災いの元」と言いますが、営業マンの武器はセールストークになります。
ただし、他人や他社のことについては、しゃべって良い事と悪い事があります。
場合によっては、意識しないでうっかり口にしたことが、とんでもない結果を招くことがあります。
現代社会は個人情報には敏感です。その結果、個人情報保護法という法律も施行されました。
あくまでも常識的な範囲で、各人が判断するしかありませんが、営業マンは口が堅い方が信頼されます。
もし、「あいつはおしゃべりだ…」と相手に警戒されたら、欲しい情報は入ってきません。
「あの人にしゃべったら、どこで何を言われるか分かったもんじゃない」などと思われたら、営業マンとしては問題があります。
「宣伝カー」など「口軽人間」と揶揄されないように注意しましょう。
他社の悪口はご法度
特にルート営業では、同業他社の批判は絶対に控えるようにしましょう。
それがたとえ事実であっても、得意先がライバル会社を批判したとき、うっかり「そうなんですよ。A社は…」などと口にしたら、必ずと言っていいほどしっぺ返しをくらいます。
人に話したらまた別の人の耳に入る。この言葉を覚えておきましょう。
悪口を言う暇があったら、我が身を振り返るくらいの器量がないと、とてもじゃありませんが大きな営業はできません。
営業で話題にしない方がいいトーク
災いを招くような話題は避けるに限ります。以下のような話題には注意しましょう。
①政治・宗教
営業ではタブー視されている代表格のひとつです。言われているほどには弊害はありませんが、わざわざ好んで話題にする必要はありません。
入党や入信を薦められかねないので注意が必要です。
②下ネタ話
何度も面談を重ねると、それなりに営業相手と打ち解けていきます。個人的な話から下ネタまで、話に花が咲くこともあると思います。
もちろんそれはそれでいいことですが、あまり調子に乗って話しすぎないことをオススメします。
調子乗って話しすぎると、相手に軽い人間に見られてしまいます。
③品のない遊びの話
下品な内容の遊びの話は避けた方が賢明です。ましてや得意がって話すのは言い過ぎかもしれませんが愚の骨頂だと思います。
正直な話、私の周りはこの話ばっかりでした(笑)
まとめ
今回は、営業マンの私が意識している「営業の基本」5選を紹介しました。
営業は正直に言うとあまり良い印象はありません。これは事実だと思います。
ですが、人から多くの知恵を学べる仕事になります。
営業は基本さえ押さえておけば、後は意識の差で成果が大きく左右します。
私からすると、営業は自分という商品を買ってもらう仕事だと考えています。
最初は右も左も分からないのは当たり前です。ただ私が言えることは、「やっててよかった」と思える仕事であることに間違いはありません。