窓は、家の中と外をつなぐ重要な部位になります。光や風、熱、外の景色を取り入れるなど、快適な暮らしに欠かせません。
それ以外にも、防犯や防音、視線など、窓によってコントロールできることは多くあります。
一言で窓といっても、形や材質など様々な種類が窓にはあります。その形や材質によってそれぞれメリット・デメリットが存在します。
何も考えずに、窓をデザインだけで選んでしまうと、大抵後悔してしまいます。
そこで今回は、それぞれの窓のメリット・デメリットを紹介していきます。住みやすい家のために、自分が一番納得できる窓を選ぶことを心がけましょう!
窓の種類とメリット・デメリット
※商品により違いがあります。考え方により、メリットとデメリットの捉え方が変わる場合があるので注意してください。
引き違い窓

サッシを水平方向に開閉する最も一般的な窓になります。価格も FIX 窓についで比較的安価になります。
メリット
- 価格は比較的安価
- 開閉は比較的簡単
- 網戸は屋外側にあり、虫などが入りにくい
- 網戸は開閉可能
- 格子や雨戸などは比較的併設しやすい
- インナーサッシを取り付けやすい
デメリット
- 気密性が悪い
- 窓を全開にすることはできない
上げ下げ窓

下部のガラスだけ開閉できるタイプと、上下可動型があります。
メリット
- 網戸は屋外側にあり、虫などが入りにくい
- 網戸は開閉可能
- 面格子や雨戸などは比較的併設しやすい
- インナーサッシを取り付けやすい
デメリット
- 価格は高価
- 気密性はやや悪い
- 半分しか開かない
- 開閉をする時やや重い
縦滑り出し窓

片開きの回転軸が横に移動しながら開閉する窓になります。
メリット
- 価格は比較的安価
- 気密性は比較的良い
- 全面が開く
- 最大開き角度は90°
- 開閉は比較的簡単
- 網戸は開閉可能
- 電動がある
デメリット
- 網戸は室内側にあり、開閉時、虫などが入りやすい
- 面格子や雨戸などの併設はしにくい
- 最大開き角度が90°に満たないものもある
- 開閉しにくいという人もいる
- 強風時、急に閉まることがある
- インナーサッシは取り付けにくい
- 電動の場合、最大開き距離は100ミリ
横滑り出し窓

突出し窓と違い、ガラスを水平まで開くことができ、外側のガラス面の清掃がしやすい。
メリット
- 価格は比較的安価
- 気密性は比較的良い
- 開閉は比較的簡単
- 網戸は開閉可能
- 電動あり
デメリット
- 網戸は室内側にあり、開閉時、虫などが入りやすい
- 清掃が比較的簡単
- 面格子や雨戸などを併設しにくい
- 最大開き角度は40°ほど
- 開閉しにくいという人もいる
- 強風時、急に閉まることがある
- インナーサッシは取り付けにくい
- 電動の場合、最大開き角度は35°
内倒し窓

トイレ、浴室または各種窓の欄間に換気・通気用の段窓として使われる。
メリット
- 価格は比較的安価
- 気密性は比較的良い
- 開閉は比較的簡単
- 網戸は屋外側にあり、虫などが入りにくい
- 面格子や雨戸は比較的併設しやすい
- 高所用フック棒がある
デメリット
- 最大開き角度は40°ほど
- 網戸は開閉不可
- 開閉しにくいという人もいる
- インナーサッシを取り付けにくい
外倒し窓

メリット
- 気密性は比較的良い
- 開閉は比較的簡単
- 高所用フック棒がある
デメリット
- 価格が比較的高価
- 面格子や雨戸は併設しにくい
- 網戸は開閉不可
- 最大開き角度は60°まで
- 強風時、急に閉まることがある
- 降雨時、雨が室内に入ることがある
- インナーサッシを取り付けにくい
オーニング窓

オペレーターハンドルで複数の窓が同時に動き通風効果が高い。
メリット
- 気密性が比較的良い
- 開閉は比較的簡単
- 電動がある
デメリット
- 価格は高価
- 網戸は室内側にある
- 開閉しにくいという人もいる
- 面格子や雨戸は併設しにくい
- 網戸は開閉不可
- 強風時、閉まることがある
- インナーサッシを取り付けにくい
- 最大開き角度は45°
- 電動の場合最大開き角度は35°
ルーバー窓

メリット
- 価格は比較的安価
- 開閉は比較的簡単
- 面格子は設置可能
- 電動がある
デメリット
- 網戸は室内側にあり、開閉不可
- 開閉しにくいという人もいる
- 最大開き角度は90°
- 気密性は非常に悪い
- インナーサッシは取り付けにくい
出窓

外部に張り出した窓。下部が棚状になり、インテリア性も高い。
メリット
- 部屋が出窓のぶん広く感じられることもある
- スペースに物が置ける
- 網戸は屋外側にあり、開閉が可能
- インナーサッシは取り付けやすい
デメリット
- 価格は高価
- 気密性は悪い
- 面格子や雨戸などは比較的併設しにくい
- 半分しか開かない
- 断熱性能が低いものが多い
ドレーキッブ窓

https://osmo-edel.jp/column/20200722-2/ より
メリット
- 価格は比較的安価
- 2通りの開閉方法がある
- 気密性は比較的良い
- 開閉は比較的簡単
- 網戸は屋外側にあり、虫などが入りにくい
- 面格子や雨戸などは比較的併設しやすい
デメリット
- 室内側に家具を置くと全開が不可になる
- インナーサッシを取り付けにくい
FIX 窓 (はめごろし窓)

シンプルなデザインで、採光や眺望を得られる窓になります。価格も非常に安価。
メリット
- 価格は安価
- 気密性は良い
- 面格子や雨戸は比較的併設しやすい
- 採光が取りやすい
デメリット
- 開閉が不可
- 圧迫感があるという人もいる
- 通風性が悪い
まとめ
今回は、様々な窓のメリット・デメリットを紹介しました。もちろん窓は、家の外観を決める上で重要なものになります。
そのため、「デザインを最優先」にしてしまうことは間違いではありません。ですが、ただデザインだけを考えるのではなく、使い勝手をよく考えて、窓を選ぶべきだと私は考えます。
窓は日当たりや風通しをコントロールし、住み心地に大きな影響を与えます。大きさや形、開閉様式、設置する位置などをよく考え窓選びをしましょう。