ペットの糞尿の臭いが気になる…を解決!ペットのいる家庭では、空気の流れを考える

住まいの匂いは、トイレ臭やエアコンなどのカビ臭、排水溝や生ゴミによるキッチン臭、カーテンや家具などからの家具臭など、様々なものがあります。

 

中でも、とくに頭を痛めるものは、ペットの糞尿や、ペット自体の体臭などによるペット臭です。

 

これらの臭いは、臭いの性質から一度発生し、住まいに広がってしまうと、消臭は難しくなります。

そのため、臭いの性質に合った消臭剤などで、臭いの発生や拡大抑える「発生源管理」や「発生源対策」が、基本になります。

ですが、一度広がってしまった臭いは換気をして空気を入れ替える必要があります。そこで今回は、「空気の流れ」にスポットを当ててペットゲージやペットのトイレの配置方法を簡単ですが紹介していきたいと思います。

 

24時間換気は、換気による「空気の流れ道」に注意!

ペットによる悪臭は、発生源で対策することが基本となり、広げないことが重要になります。

しかし、一度発生し、広まってしまったペット臭などの悪臭は、換気によって解決する必要があります。

 

住宅の換気については、基本的に二つの考え方があります。一つは、キッチンでの料理やトイレでの排泄行為の後、お風呂の後などに、一時的に匂いや水蒸気を換気する「局所換気

もうひとつの換気は、常時、室内の換気を行う「24時間換気」です。

この24時間換気ですが、文字通り、室内の空気を一日中、24時間換気するものになります。

システムには2時間で室内の空気を丸ごと取り替える性能の換気扇が使用されており、正しく稼働すれば、臭いや有害物質の排出には大変有効で優秀な建築設備になります。

換気をしているイラスト(女性) | かわいいフリー素材集 いらすとや

 

しかし、ここで重要なことは、換気により発生する「空気の流れ道」です。

ペット臭などの悪臭も、一旦この「空気の流れ道」に流れてから屋外に排出されます。

そのため、悪臭などを換気する「空気の流れ道」の中に、食事をするダイニングや、リラックスするリビングなどがあると臭いに悩まされることになります。

 

換気には3種類ある

24時間換気の換気方には、第1種換気と呼ばれるものから第3種換気と呼ばれるものまで、3種類あります。

 

第1種換気とは、新鮮な空気の取り入れと、汚れた室内の空気の排気を両方とも機械で強制的に行う換気方法です。

大型施設で採用されることが多いですが、セキスイハイムや大和ハウスなど、大手ハウスメーカーも採用しています。室内の空気の流れは、機械による給排気のため、最も効率的で、換気状態が安定しています。

第2種換気とは、病院の手術室や、精密機械の工場なので採用される換気方法で、住宅で使用されることはほぼないため割愛します。

第3種換気とは、汚れた室内空気の排気は、機械を使い強制的に行い、新鮮な空気は、給気口から自然に取り入れる換気方法です。

多くの住宅で、この第3種換気が使われており、戸建てはもちろん、マンションでも、最も一般的に使われている換気方法です。

部屋の壁やサッシにつけられた給気口から、直接外の空気を取り入れ、トイレや浴室、洗面室などに設置された機械により、汚れた室内空気を屋外に排気します。

 

このように換気方法には、様々なものがあります。そして、どの換気方法にも目には見えない「空気の流れ道」ができています。

 

そして、この目に見えない「空気の流れ道」が、家の中の悪臭問題に、深く関係しています。

 

ペット臭を発生させる家具は、給気口のそばを避けてレイアウト

上記の図は、戸建てリビング・ダイニングの非常に簡単な間取りになります。こちらの住宅では、第3換気を採用していました。

 

具体的には、図のように、リビング・ダイニングの給気口から新鮮な空気を取り入れ、洗面室に設置された24時間換気扇で、汚れた室内の空気を屋外に排出するという方法です。

この給気口から洗面室の24時間換気扇までをつないだ ラインが「空気の流れ道」になります。この「空気の流れ道」に沿って、臭いは換気されます。

 

しかし、図のように、給気口のそばにペットゲージやペットトイレなどがレイアウトされていると、トイレ臭やペットの毛などが「空気の流れ道」にのって、洗面室に向かって引っ張られ、食事中のダイニングやキッチンを直撃してしまいます。

 

そのため、ペットゲージやペットトイレなどの悪臭の発生する家具は、この目に見えない「空気の流れ道」を考えて、給気口のそばを避けて設置し、臭いの拡散をできるだけ抑えることが重要になります。

 

そこで、上の図のように、ペットゲージはペットトイレを給気口から離し、なるべく洗面室に設置された24時間換気扇の近くに移動してみました。

給気口からペットの家具を離したことで、ペット臭やペットの毛などが「空気の流れ道」に沿ってダイニングを直撃することがなくなり、臭いに悩まされることが少なくなると考えられます。

 

さらに臭いを抑えたい場合には、上の図のように、ペットのトイレだけでも24時間換気扇の近くに移動することをオススメします。

ペットのトイレが換気扇の近くにあることで、より、臭いの拡散を防ぐことができます。

 

まとめ

換気システムのある住宅では、目に見えない空気の流れが常にあります。

ペットと暮らしているご家庭では、この目に見えない「空気の流れ道」を考えて、家具をレイアウトすれば、ペット臭などの悪臭に悩まされることが、少なくなると考えられます。

是非一度、「空気の流れ道」を考えて家具を動かしてみたらどうでしょうか?意外と簡単に悪臭問題が解決するかもしれません!

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