ビジネスにおいて、話すことも重要ですが「聞き方」も非常に大切な役割があります。話すのが上手いとしても聞くのが下手だと話が上手く進みません。
以前の記事で、話すほうに焦点を置いた「説明が上手くなる方法を話しました」是非見て見て下さい。
仕事をする限り、話すことは間違いなく必須スキルになります。人は「自分の話を聞いて欲しい」と口に出さなくても心の中で思っています。
もし、自分の話を聞いてもらえなければ、相手に話す気もなくなってしまいます。今回は、仕事で使える聞き方のコツを接客経験と営業経験のある会社員が伝授していきたいと思います。
「きく」の2つの意味を理解しよう!
「きく」という言葉には、「聞」「聴」の二つの漢字があります。この二つの漢字には異なる意味合いがあります。
聞…自然に耳に入る、耳が音を認識する消極的なきき方
聴…きいていることが相手にも伝わるきき方。相手の話に興味をもち、理解しようとしながらきく、積極的なきき方
簡単に説明すると「聞く」は聞きたい情報だけ聞くイメージがあります。「聴く」は耳と目と心、全身できくというイメージがあります。
カウンセリング用語にしっかりきくことを「傾聴」と言います。ビジネスにおいては、「聴く」ことが重要になります。自然に耳に入るだけでは、会話が成立するわけがありません。相手にも伝わるように「聴く」を意識しましょう。
してはいけない聴き方の態度
信頼関係を築くには時間がかかりますが、横柄な態度は一瞬で信頼を失います。ビジネスに関して信頼がなくなってしまえばそこで関係は終わってしまいます。
ビジネスにおいて相手への態度や姿勢には細心の注意をはらう必要があります。ここでは、してはいけない聴き方の姿勢を紹介していきたいと思います。
聴く姿勢をも持っていない人に、取引相手やお客様は心を開いてくれることはありません。心を開いていなければ、ビジネスとしてもうまく進むことは出来ません。
知らない間に取引先やお客様に失望させないために聴く態度は必ず注意をはらいましょう。
信頼される聴き方の態度
信頼される聴き方を覚えることで、相手に信頼をあたえることが可能です。相手に「あなたの話を聴いていますよ」ということを態度で表現することが重要になります。
とくに対面の場合は、全身で聴く姿勢を表現しましょう。今回は、4つのポイントを意識すると良いでしょう。
信頼される聴き方は、相手に聴いているということを全身で表現すると良いでしょう。
全身で表現することで相手は「話したい」と感じると思います。信頼されることで、スムーズに会話が進めば仕事も上手くいくと思います。
相づちにも意識を向けよう
話しを上手く聴く方法のコツとして相づちがあります。相づちは、「話を聴いてますよ」という相手へのサインになります。
適切な相づちを打つことで、お客様や取引先とも話しやすくなり、こちらもスムーズに応対できるようになると考えます。
相づちにも様々な表現があります。「はい、はい」「えぇ、えぇ」などと適当な相づちだと、どう思いますか?
このように適当な相づちは相手側に「私の話聴く気ないんだ…」と思われてしまい逆効果になってしまいます。相づちの表現をいくつか知っておくだけでも会話をスムーズにすることが可能です。
上手な相づちというのは、少し意識するだけで、誰でも実行することが出来ます。
相づちのバリエーションを増やすことは多少練習や経験が必要になるかも知れませんが、一度コツをつかんでしまえばしめたものです。
もし、協力してもらえる人がいるのであれば、自分の相づちが単調になっていないかチェックしてもらうという方法もあります。
相手の心つかむためにも、相づちについて今までよりも深く考えてみてください。相づちがスムーズになるにつれて、相手がもっと心を開いて話してくれるようになるはずです。
主導権を握る聴き方
会話で主導権を握るのは、話し上手の人ではなく、聴き上手な人になります。会話の主導権を握ることで、ビジネスにおいてや接客についても優位に進めることが可能です。
主導権を握る聴き方は3つのポイントを意識すると効果的になります。
・聴く姿勢がある
スムーズにコミュニケーションがとれるかどうかは聴き手次第です。しっかりと聴く姿勢を態度で示せば、それだけでコミュニケーションは円滑になると考えます。
・要約力がある
聴き方のスキルの中には、要約する力も含まれます。相手の話が理解しにくかったとしても、要約力があれば、相手のニーズや報告などを行うこと可能です。
・思いやりの気持ちをもつ
相手に満足してもらうためには、相手に対する思いやりの気持ちを持っていることが重要になります。「思いやり」=「相手を知ろうとする気持ち」になります。相手を知ろうと思うのならば、話すより聴くことを意識しましょう。
聴き方のコツは要約力
相手の話を聴くコツとして、最も重要な技術は要約力だと考えます。要約力がないと、相手の話をさえぎって「つまり~ということですね」と言ってしまい最後まで耳を傾けることができなくなってしまいます。要約力を磨くことで、様々なメリットを得ることが可能です。
①相手のニーズをつかみ、整理できる
相手の話がわかりにくかったり、まとまらない話をされた場合、こちらが相手の話を要約できれば、相手が何を言いたいのかつかむことが可能です。
②職場で正確な連絡や報告ができる
相手からの要望を自分で判断できず、上司の判断をあおぐ必要があるとき、相手の話を要約して正確に伝えられないと、他の方を惑わせてしまいます。結果的に相手に迷惑をかけてしまいます。
要約力が高ければ、相手が話すことが苦手だった場合でも迅速に話をまとめることが可能です。要約力を高めるのは簡単ではないですが、5つのポイントを意識して聴くことで要約力を磨くことが出来ます。
①自分の意見や感想は含めない
②メモを必ずとる
③5W2Hは漏らさずに聴く
④相手の感情に巻き込まれない
⑤何を言ったのかという事実を伝えるようにする
5つのポイントを意識して相手の話を聴くことで、報告なども簡潔に出来ると思います。要約力を高めるには、ポイントを意識して相手の感情に巻き込まれず、事実と感情を分けて聴くクセをつけましょう。
まとめ
ビジネスにおいて、話すことも重要になりますが、聴くことも重要になります。話す練習は意識して行うことができますが、聴く練習はあまり意識して行うことはないと思います。
相手が何を知りたいのか、どのくらい情報を持っているのかなど聴く力が高ければより正確に得ることが出来ます。「聴く力」は接客・接遇に欠かせない能力になります。
是非、「聴く力」というものを一度考えてみたらどうでしょうか?